唯一アクマを破壊出来るエクソシストには大量の任務が与えられる。


現地調査のファインダーから連絡が入るまで部屋で待機を言い渡された。

それまで部屋でゆっくりとしていよう緑茶を片手にゆっくりしていよう

・・・

・・・・・そう思った矢先に激しくドアをノックする音が部屋中に鳴り響いた。

「神田!居る?居なかったら返事してー。返事ないから居るんだね。お邪魔しまーす!」

一方的に話を進めて、ドアを蹴り破って が入ってきた。

「何なんだ、お前は」

「日本語教えて☆」





























「何で日本語なんだよ・・・覚えたって教団内でオレ以外に日本語話せるヤツいんのかよ」

自分以外の人間と話す為なのか、と思いながら彼女に問いかける。

「日本って変わった文化なんでしょ?何だっけ?エロの文化・・・?」

「江戸だ!!!ブッ殺すぞ!!」

「あはははは、間違え間違え!いや、別に何か面白そうだな〜って。ていうか、ぶっちゃけ暇なだけなんだけど」

おおよそ らしい返答に安堵を入り交じえた溜息をついた。

「まぁ、理由はともかく。ちゃんと馬鹿な神田の為に事前予習はしてきたんだよ〜」

「オレに殴られたいのか、オレに教わりたいのかハッキリしろ」

「えっと、日本って金の国なんだよね!どっかの人が言ってたよ。黄金の島だっけ?」

「ああ、そう言ってるヤツが居たな」

「全部が金で出来てるんでしょ?部屋とか家具とか・・・人間も全部、金で出来てるんでしょ」

「出来てねーよ」

「違うの?コウモリだけが知ってる人とか居なかった?」

「平成育ちの子が知らないネタ出すな。それに出来てたら気持ち悪いわ」

「そういえば、神田黒いもんね」

「お前は本当に軽く不愉快な事をサラッと言うよな」

「あ。後さ、『オダイカンサマゴッコ?』ってあるんだよね」

「ブッ・・・!!」

想定外の発言に飲んでいたお茶を勢いよく吹いた。

「うわっ!汚ッ!何、吐いてんのさ!」

「どこで覚えた!そんな日本語!!」

「コムイさんとラビ」

「・・・・・」

楽しそうな顔をして に吹き込む2人の姿を安易に想像出来た。

「何か、『良いではないか、良いではないか』ってお代官様が言って『お止め下さい、お代官様』って女の人が言って楽しむって聞いたんだけど・・・そうなの?」

「違ぇよ・・・・・・・・いや、微妙に合ってんのか・・・?」

「何だっけ・・・『嫌よ、嫌よも好きよのうち』?取り敢えず神田、キモノ・・・だっけ?着たらやらせてね!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・あの二人にはもう何も聞くな。そしてやったら殺す」

「あと、昼ドラだよね!やっぱり」

「やったら殺す」という言葉にさり気に返事をしない辺り、やる気満々なんだろう。

上手く話を変えた。

「無視すんな。それは時代が明らかに違うだろ」

「あのドロドロした人間関係ってある意味凄いよね」

「シカトか」

「つー訳で、はい。サイフステーキ」

「その前フリでどうしてこうなる。そして何処から出した」

「四の五の言わずに漢(男と読む)なら食え」

「食えるか!!つーか誰のサイフだ、それ!!!」

「それ言ったら本人に可愛そうじゃん。・・・まぁヒントを言えば、最初にラがついて最後にビがつく人・・・かな」

「・・・・・本当に可愛そうだな、オイ」

「誰が?」

「お前以外に誰が・・・」

呆れ口調でそう言おうとした途端、ノック音が部屋に響いた。

扉を開けて入って来たのは科学班のリーバー班長。

「あ、リーバーさん」

も居たのか。神田、任務だ」

「ああ」

「あ、神田!」

部屋から出ようとした時、 に呼び止められ振り返る。

『行ってらっしゃい』

どれくらい聞いてないのだろう自分の母国語で彼女は確かにそう言った。

「見送りする時って、こう言うんだよね。これだけは頑張って覚えたんだよ」

はそう言って照れ笑いをした。



『お前の事が好きだ』



自分も面と向かっては絶対言えないような言葉を返した。

「・・・何て言ったの?行ってきます?」

「さぁな」

「うわ!教えろよ!」

「自分で考えろ」

「コムイさんとか・・・」

「却下」
































―あとがき―

書いてる途中で誰視点なのか分かんなくわりました(激しく誤算)
取り敢えず、神田さんはヘタレだといいよ。